円安や人口減少が懸念されるされる中、「海外(日本国外)で稼ぐ」ことは、新しいチャンスです。インターネットやで海外のサイトを活用することで、どこにいても仕事をしたり、海外サイトで稼ぐことができる時代です。
そんな「海外で稼ぐ」方法のうち、この記事では、海外の主要なフリーランスサイトの一つ「Upwork(アップワーク)」の活用方法をご紹介していきます。
私自身、Upworkで実際に仕事を得てきた一人です。私の成功・失敗経験も踏まえながら、Upworkへの登録から、プロフィールの作り方、仕事の探し方、報酬の受け取り方まで解説していきます。
また、ChatGPTのような最新技術がもたらす市場環境の変化への対応策についても触れていきます。Upworkをこれから始める人も、登録した後にお悩みがある人も、ぜひ参考にしてみてください。
Upwork(アップワーク)とは
特徴
「Upwork(アップワーク)」は、アメリカに本社を置くUpwork Inc.が2015年に始めたフリーランスサイトです。UpworkはElanceとoDeskの合併により2015年にできましたが、それぞれのプラットフォームは1990年代後半〜2000年代初めに設立されており、長い歴史を持っています。
プログラミング、デザイン、ライティング、マーケティングなど、Upworkにも幅広いカテゴリーがあります。
Upworkでは、仕事を得る方法として、自分のスキルやサービスを出品する方法と、仕事募集に自分から応募する二通りがあります。クライアントは、時間単位またはプロジェクト単位での支払いが可能です。
メリット
Upworkでは、自分から仕事に応募できるため、フリーランサー側からのアクションが起こしやすいのがメリットです。また、単発のプロジェクトだけでなく、長期間の仕事募集もあります。
デメリット
競争が激しく、1つの求人に対し、20人以上からの応募があるというケースも少なくありません。そのため、英語が堪能でない人や、初めての人は仕事を取るのがむずかしい可能性があります。
Upworkの始め方
アカウントの作成
まず、Upworkのウェブサイトにアクセスし、右上の「Sing up」から無料アカウントの作成を進めていきます。
Upworkのサイトは英語ですが、ブラウザの自動翻訳機能を使うと日本語表示にすることもできます。英語が苦手な方は試してみてください。
最初に、仕事を依頼するクライアントとして登録するのか、フリーランサーとして登録するのか聞かれます。フリーランサーの方は右側を選びますが、登録後にどちらの機能も使うことができます。
次に名前、メールアドレス、Upwork用のパスワードを入力し、住んでいる国を選択します。日本語に自動翻訳している方は、入力の際はすべて半角英数字で入力することを忘れないようにしてください。
プライバシーポリシーにチェックを入れて、「Create my account」でアカウントを作成します。
その後、登録したメールアドレス宛てに送られたメールを確認し、メールアドレスの認証を行います。
プロフィール作成
メールアドレスの認証後、プロフィールの作成に移ります。
ただし、後からプロフィールの修正はできますので、最初はこの手続きを完了させることを優先します。
「Get started」をクリックすると、いくつか質問がなされます。
「フリーランス歴について 」「フリーランスの目的について」「どのように働きたいのか」の質問については、選択肢を選ぶか、「Skip for now」で答えずにスキップすることも可能です。
次にプロフィール作成について、LinkedInからインポートしたり、履歴書をアップロードしたりすることも可能ですが(英語の場合)、自力で入力する場合には一番下を選びます。
続いて、Upworkでの肩書、職歴、学歴、対応言語とそのレベル、スキル、自己紹介文の追加、サービスカテゴリーの選択、時給の設定、個人情報の入力、写真の追加をしていきます。最後に「Submit profile」で完了です。
これらは後で変更が可能です。最初は適当に入力し、後で他の人のプロフィールなどを参考にしたり、ChatGPT等に自己紹介文の下書きをしてもらったりしながら、時間をかけて作成する方法がおすすめです。
なお、写真も後で変更できますが、最初の登録時にも、「ロゴやクリップアート、集合写真、加工された写真はNG」という基本条件は満たす必要がありますので、ご注意ください。
Upworkでの仕事の探し方
Upworkでは仕事を得る方法として、①自分でプロジェクトを出品して、クライアントに購入してもらう方法と、②自分で仕事を探し、応募する方法の2つがあります。
フリーランサー側からのアクションを起こすには、②の自分で探して応募するというやり方になります。
サイトの使い方
仕事を探すには、上の「Search」ボタン、または「Find Work」の「Search for job」という欄に、自分が得たい仕事に関連する単語を入力します。
例えば、デザインの仕事であれば「Design」と入力するなどです。
その後、左側の部分で、カテゴリーや経験のレベル、金額、プロジェクトの長さなどを絞り込むことができます。
仕事の選び方
次でも触れるように、Upworkでは無制限に仕事に応募できるわけではありません。
また、トラブルを避けるためにも、仕事を選ぶ際には、次の点を念頭に入れておくことがおすすめです。
自分のスキルと関心に合った仕事を選ぶ
数多くのプロジェクトがある中で、なるべく自分の得意分野や興味がある仕事に焦点を当てるようにします。プロポーザルの質を高め、クライアントの満足にもつながりやすくなります。
「できないのに応募して選ばれたが、悪いレビューがついてしまった」ということがないようにしましょう。
クライアントの履歴をチェックする
Upworkでは、クライアントが過去にどのような仕事を依頼し、フリーランサーからどういう評価を受けているのかを確認することができます。
星評価が異常に低いクライアントは要注意です。
また、「仕事をしたのに支払われなかった」ということがないよう、最低限、「Payment verified(支払いが認証済み)」のクライアントである点の確認は行うようにしましょう。
Upworkでの仕事への応募方法
応募したいと思う仕事があれば、クリックし、「Apply Now」から応募します。
「Connects」の数に注意
Upworkで仕事に応募するには、「Connects」というUpwork独自のポイントが必要になります。自分の持つConnects数には限りがあり、応募に必要なConnectsの数は仕事によって異なります。
仕事に応募する際には、闇雲に応募するのではなく、自分の残りのConnects数を確認しながら、自分がやりたいと思うもの、選ばれそうなものを優先して選ぶのが良いでしょう。
Connectsは無料プランでも毎月、10 Connectsが自動的に付与されます。また、「Freelancer Plus」に登録すると、もらえるConnectsの数が月80 Connectsに増えます。
その他、10 Connectsあたり1.5ドル+税で購入することも可能です。
- プロフィールを初めて作成した際(+50 Connects)
- Rising Talentバッジを獲得した際(+30 Connects)
- 実績のあるクライアントと面談した際(もらえるConnects数は変動)
- Upwork認定スキルを完了した際
上記のような一時的なConnects獲得手段はありますが、Freelancer Plusも購入も費用がかかります。
そのため、Upworkでは無制限に仕事に応募できるわけではないということは頭に入れておいた方が良いでしょう。
Connectsの詳細を知りたい方は、Upworkのこちらのページを参考にしてください。
カバーレターの書き方
仕事に応募する際には、時給の設定をしたり、クライアントから質問がある場合には、質問に答える必要があります。
さらに、カバーレター(送付状)を記載する必要があります。
カバーレターの意味
まず、カバーレターの重要性についておさらいです。
日本では仕事に応募する際、送付状を添付することが仮にあったとしても、単なる定型文、社交辞令的なものに過ぎないのが一般的です。
そのため、カバーレターの大切さは、日本人にはいまいちピンとこないかもしれません。
ですが、欧米では仕事に応募する際、カバーレターは履歴書と同じか、それ以上に重要な意味を持ちます。
カバーレターは、熱意や意欲、志望動機を伝えるという役割があり、クライアントも必ず目を通すものです。
ですので、「応募しますので、よろしくお願いします」などの一文で済ませるのはNGです。(私がクライアントだったら、その応募者は能力が高くても切ると思います。)
まず、内容のあるカバーレターが必要だということを覚えておいてください。
カバーレターの内容
「カバーレターなんて書いたことがないから、何を書いたらいいか分からない」と思うかもしれませんが、今は、ChatGPTなど生成AIという強い味方がいます。
私も、カバーレターについては、ChatGPTに下書きしてもらっています。
この時、どういう点をカバーレターに含めてもらいたいのか、ChatGPTに伝えることが大切です。
例えば、「応募要項に記載されていた〇〇というスキルを自分は持っている、△△の経験がある、という点を強調してほしい」などです。
下書きしてもらった内容については、必ず自分で目を通すようにしましょう。ChatGPTは時々適当な文言を入れ込んでくる場合があります。
英語で下書きしてもらった内容に自信がない時には、日本語にしてもらって確認するようにします。
「英語ができない」時は
「英語ができませんが、Upworkで仕事できますか?」という質問に対する答えは、「場合による」です。
海外のフリーランスサイトで働くには、ある程度の英語力が必要です。
「最低限、どの程度の英語力が必要なのか?」というと、基本的に、メールやチャットでのやり取りがスムーズにできる程度の英語力があれば始めることができます。
ただし、当然ながら、仕事の内容によって必要な英語力は異なります。
例えば、メールやチャットでの文字のやり取りだけで、あとは特殊スキル(プログラミング、動画編集、デザインなど)があれば仕事が完了できる場合には、英語力は最低限で足りるかもしれません。メールやチャットのやり取りでも、ChatGPTや翻訳ツールが活用できます。
一方、例えば、内容の確認のためのウェブミーティングが求められるなどの場合には、最低限、会話ができるレベル、あるいは、ビジネスレベルの英語力が必要となります。
あなたと仕事するクライアントが皆、分かりやすい英語を使ってくれるとは限りません。クライアントに不明点を問い正したり、説明したりできる英語力が必要になる場合もあることも念頭に入れておきましょう。
Upworkを副業にするコツ
Upworkを副業として活用することで、追加収入を得ていくことができます。
他方、時差のあるクライアントのメッセージに対応したり、本業やプライベートとのバランスをとるには戦略も必要です。
最初の仕事を得る
Upworkではフリーランサーの仕事の履歴や評価を確認することが可能なシステムになっています。
そのため、Upworkでの経験や評価があればあるほど、仕事を得られやすくなります。
反面、最初の仕事を得るのに苦労している人もいるかもしれません。
私が仕事を得るために心がけたのは以下の点です。
- プロフィール(職歴、学歴、スキル、自己紹介文)をしっかり書く
- 顔がきちんと見える写真を使う
- カバーレターを個別化して記載する
プロフィールの作成
職歴、学歴、スキル、自己紹介文を記載し、スキルと実績をアピールするようにしました。
プロフィール写真
自分の顔写真を載せることに抵抗がある日本人も多いかもしれませんが、顔が直接見えない分、顔写真でクライアントの信頼を得ることはとても重要です。
カバーレター
上記でも触れたように、カバーレターは非常に重要です。
「他の応募先にも同じことを書いているに違いない」とクライアントに疑われることのないよう、その応募先に特化した内容を心がけるのがおすすめです。
自分の生活スタイルに合ったプロジェクトを選ぶ
「最初のうちはどの仕事でもいいからとにかく仕事を得たい」と思ってしまうかもしれませんが、Upworkでの仕事が続かなかったり、ストレスになってしまうのは本末転倒です。
Upworkでは、拘束時間やプロジェクトの期間、クライアントの所在国を応募前に確かめることができます。応募時に、その点をよく確認し、不明な点がある場合には、クライアントに確認することも重要です。
例えば、私が前に請け負った仕事で、クライアントの所在国はイギリスでも、一緒に仕事することになったのはオーストラリア在住の人だったということがありました。日本と時差があまりない国だったからよかったものの、逆だったら大変だったと思います。
報酬の受け取りと確定申告
報酬の受け取り方
Upworkでは、報酬の受け取り方法として、銀行振込、Payoneer、PayPalなど複数の選択肢があります。最も手数料が安いのは銀行振込です。
どの方法を取るにしても、Upworkのアカウントからお金を引き出す際に手数料がかかるのは変わりません。手数料負担を減らすには、引き出す回数をなるべく減らすことが肝心です。
確定申告
他の副業の場合と同様、Upworkで収入を得た時にも、副業による所得が20万円を超えた場合には、確定申告が必要になります。確定申告は、毎年2月16日から3月15日までの期間に行われます。
Upworkで1年間に得た収入を確認するには、「Transaction history」で該当する年の履歴を表示します。同じページで、データをCSVファイルでダウンロードすることも可能です。
確定申告は複雑に感じるかもしれませんが、適切に手続きを行うことで税務上の問題を避けることができます。分からない点がある場合は税理士に相談してみてください。
生成AIの普及とマーケットの変化
ChatGPTのような生成AI技術の進化は、フリーランス業界にも大きな変化をもたらしています。特に、ライティング、デザイン、プログラミングなど、従来人が行っていた作業がAIによって代替され始めています。
実際、ChatGPTの導入以降、フリーランスの仕事数や収入に影響が出ているということを示す報告もあります。
例えば、以下はイギリスFinancial Timesの記事を抜粋したものですが、ChatGPTが導入されて以降、フリーランスサイトの仕事数と収入の減少幅が大きくなっています。
この先、AI技術の発展により、フリーランサーがになっていた仕事の多くが、AIに代替されていくと考えられます。結果として、フリーランサーがこれまで受けていた仕事の量が減少し、競争がより激しくなることも予想されます。
当然、フリーランサーにとっては、AIを活用した新たなチャンスにもなります。AI技術を自身のスキルに組み込むことで、市場での差別化を図り、新しいニーズに応えるサービスを提供することができます。
「雇われの身」からビジネスオーナーへ
ただし、スキルアップしたとしても、AIの発展といたちごっこになることは想像がつくでしょう。仕事の機会が減少し、競争が激しくなる中で、フリーランサーとしての将来に漠然とした不安を感じている人もいるかもしれません。
将来を見据えた対策として、一つ考えられるのは、フリーランサーという不安定な「雇われの身」から、自分でビジネスを持つ「ビジネスオーナー」に少しずつシフトしていくということです。
ポケットビジネススクールでは、メンバーがビジネスオーナーとして成長するためのノウハウやスキルを学ぶことができます。
フリーランスとして仕事をするだけでなく、自分自身のビジネスを持ち、オーナーとして活動することで、収入源を多様化し、市場の変化に柔軟に対応しやすくなります。
将来への漠然とした不安から逃れたいと考えている人や、ビジネスを持ってみたいと考えている人は、「ポケットビジネススクール(ポケビジ)」の活用もぜひ視野に入れてみてください。
まとめ
この記事では、Upworkの活用方法ということで、登録の仕方から仕事の探し方、応募の注意点、報酬の受け取り、確定申告の手続きに至るまで、実践的なアドバイスをご紹介しました。また、ChatGPTのようなAI技術の登場が市場にもたらす変化に適応するための戦略も探りました。
AIの普及とともに、フリーランス業界には大きな変化が起きつつあります。変化は新しいチャンスを生み出しますが、変化への対応もまた求められます。
ただし、その変化に一人で対応することが難しいのも事実です。そこで、ポケットビジネススクールのような場を利用することで、ビジネスオーナーとしてのスキルを身につけ、自分のビジネスをつくっていく準備をすることができます。雇われるだけではなく、自分のアイデアでビジネスを展開し、収入を得る道も開けるでしょう。
フリーランスには大変な部分もありますが、一方で自由や収入を手に入れ、自分の可能性を最大限に引き出す機会でもあります。自分だけのキャリアを築いていくのに、他の記事で紹介しているツールなどもぜひ参考にしてみてください。